つまらない総裁選挙がやっと終わりました。
騒ぐだけ騒いで、何も変わらない田舎のお祭りと一緒ですね。
これを連日公共放送のTV、ラジオで、選挙権の無い大多数の国民向けに放送していたのには甚だ疑問に感じていました。
これで”今後国民のご協力をお願いします”とはちょっと虫が良すぎます。
さて国政でも党内分裂なのか良く分からないことが多いのですが、県(ここでは長野県の事)でも内部分裂があります。
先日NHK・TV番組の『ぶらタモリ』で”松本”からの放映がありました。
その中で、古文書に記述がある『松本は信濃随一の大都市なり、・・・・』の話があり、同時に古くから『長野』と『松本』との間の確執の件が面白可笑しく紹介されていました。
確かに現在長野県では県庁は長野市にありますが、『長野県の中心は松本だ!」と思っている人も相当数いる事は事実だと思います。
長野県全体を示す言葉で、『長野県、『信州』、『信濃』等がありますが、他県の人は単純にこれらは同一と考えていると思いますが、長野県民は同じと見なしていないのです。
さて今年の春に改修工事のため約2年半休館していた『長野県信濃美術館』の改修が完了して、リニューアルオープンしました。
これまで一度も行った事がなかったので、完成したら直ぐに行ってみたいと楽しみにしていましたが、コロナの為まだ実現出来ずにいます。
このリニューアルオープンに合わせて、美術館の名称が変更されました。
これまでの『長野県信濃美術館』と言う名称でしたが、今回『長野県立美術館』と改称されています。
但しこの名称変更では大きな議論があったとの報道がありました。
県が行った世論調査や住民説明会、インターネット意見集約ではいづれも改称に反対意見の方が多かったと言う事ですが、最終的に知事の判断で決定された様です・・・?
そもそも従来の”長野県信濃美術館”と言う館名も決定されるに当たっても、今回以上の議論があったそうです。
ですからその結果”長野県信濃”と他県の人から見ると、長野県=信濃と同格の文字列が並んでいるのを不思議に思われていると思います。
これは多分当時も大激論の末の、『妥協の産物』だと思います。
報道によると、長野県ではこれまでも県の公的施設の名称決定に当たっては、必ず”大論争”が起こっているそうです。
長野県民の間で”長野”という名称に極めて人気が無いのが原因です。(長野県民は押しなべて、”長野”と言う名称に愛着を持っていない・・・?)
その結果、これまでの公共施設に”信州”や”信濃”の名称が付けられる事も多いのです。
しかしこれが又大問題なのです。
童謡に『一茶のおじさん』という歌があり、その歌詞に
~~~~~~~~~~~~
一茶のおじさん 一茶のおじさん あなたのお国はどこですの
はいはい私の生まれはの 信州信濃の山奥の
そのまた奥の一軒家 すずめとお話ししてたのじゃ~~~~~~~~~~~~
信濃は長野市周辺の限定的地域名なのです。
同じく”長野”も元々現在の長野市内の一地域名だったと聞いています。
ということで、『信州≠信濃≠長野』なのです。
歴史的にも県名にはこれまで”紆余曲折”があり、その経過を知っている高齢者に特に確執が大きいようです。
そもそも長野県は大き過ぎるのです。(県としては岩手県、福島県に次ぐ第3位の面積です)
<長野県の大きさ>
南北に細長い形をしています。
県庁所在地が北の外れの長野市ですから、長野県の南端の住民が県庁まで行くとなると、高速道路でも片道2時間近く掛かってしまいます。(昔は泊り込みだった様ですが、現在でも一日仕事です)
元々信州は長野を中心とする”長野県”と、松本を中心とする”筑摩県”の2県に分かれていたそうですが、筑摩県庁が放火で焼失したことで、長野県に併合されたと言う経緯があるそうです。(この火事の原因も公式には不明となっている?・・・陰謀説(黒歴史)あり)
その為か松本圏では”分離独立思想(?)”を持っている人が未だに多く居ると聞いています。
特に県の南側半分の地域(旧筑摩県)の県民は”長野”の名称ばかりでなく、”信濃”を使う事にも大きな抵抗があるのです。
ですから県全体を差す時に、”長野県”とは言わず”信州”と言う人がとても多いとも聞いています。
一方旧長野県地区の人は”信濃”と言う人が多いそうです。
現在県庁所在地に国立大学本部が無いのは、長野県(信州大学)と青森県(弘前大学)のみ、又県庁所在地に日銀支店が無いのも、長野県(松本市)と山口県(下関市)の2県のみと非常に特異な県なのです。
長野県内には”信濃”や”信州”等の名称を冠した会社や店舗が多いのですが、その名前の経緯を調べると面白い事が分かるそうです。( 長野県の会社は、会社名に”信州”や”信濃”と付けたいのだそうです?・・・”長野”は不人気)
長野県は今では”移住したい県全国1位”、”健康寿命全国1位”、”行ってみたい観光地”などでも常に上位を占めているのですが、県外から見るのと、県内に住んで居るとでは大きな違いが有り、内情は大変複雑な状況なのです!?
他県の人が長野県民と話をする時は注意が必要です!
<参考>
■信濃の国(長野県歌): 長野県民のほとんどが歌えると言われている歌・・・歌詞に”長野”の文字が一切無いのが人気の理由?
■信州大学: 本部が松本市にある国立大学 (現”長野大学”の前身は私立”本州大学”)
■信濃毎日新聞: 長野県内で圧倒的シェアを誇るローカル新聞(創刊時は”長野新報”)
■信越放送: 日本で8番目に開局した民放局(開局時は”信濃放送”)
■信州まつもと空港(愛称): 長野県唯一の空港(県営松本空港、愛称は公募で決定)
■信濃教育会: 公益社団法人、長野県における教育を支える教員たちの職能団体
■しなの鉄道: 第三セクター鉄道事業者(JR信越本線から分離された”しなの線”、”北しなの線”を引き継ぐ)
総裁選挙の件から、思わぬ方向に話が行ってしまいました。
ブログテーマに窮した結果です。(悪しからず)
”エゴマ”の収穫が迫っていて、明日からの台風の方が心配です!
2021.09.30
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